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なぜ自転車ロードレースでドーピングが多く出てくるのか

essay

 いろいろ考えたことをまとめてみる。

持久力の競争である

 ゴール前のスプリントなどでは無酸素運動もあるけど、ほとんどが有酸素運動なので、その部分の力を高めた時の効果が大きい。

技術では差がつきにくい

 下りの技術で差がつくことはたまにあるけど、基本は走力の勝負。球技とかの技術が必要な競技に比べるとシンプルなので、1つ(持久力)だけ高めると効果が出せる。

故障しにくい

 故障、特にオーバートレーニングの時の故障が多い競技だとやっても意味がなくなってしまう。

選手とチームの契約がシビア

 欧米流のシビアな契約で、成績や人気が足りないと容赦なく契約を切られてしまう。しかもチームに所属していないと活躍の場がない。個人でスポンサーをつけてトップクラスのレースを走るという、陸上競技でよくみるような選択肢はない。もちろん日本のいろんな競技の実業団のような安定は望むべくもない。

チームのスポンサー獲得もシビア

 チームの運営には多くのカネがかかるのでスポンサー集めも大変。当然成績のいい人気選手がいるほうが有利なので、どうしても成績が欲しくなる。

ビッグマネーが動く

 日本では想像もつかないほどの大規模なイベントで、多くのヒト、モノ、カネが動く。しかもチームや個人に入るカネは上位に集中する格差社会なので、どうしても目の前の成績に目が眩む。

UCIが摘発に熱心

 中野浩一の時代から(あるいはもっと前から)オリンピックよりもずっと厳しい規制を敷いてきた。一時期は「血の濃いやつは血管が詰まる恐れがあって危険だから(本音としては『やっている可能性が高いから』)出場停止」なとどいう規定もあった(まだある?)。「居場所を常にあきらかにせよ」も他の競技に普及してきた。新しい検出技術の導入にも熱心。10年以上前の検体を取ってあって、それをいまさら検査する執念には驚くばかり。


 結論としては「自転車ロードレースは一番汚れやすい種目だけど、汚れ落としにいちばん熱心な種目」。他の競技のドーピングのニュースを読むたびにそのゆるさに驚いてしまう。