2位の方が印象に残った女子エリート

 ほとんど無名の與那嶺が逃げに乗り、終盤ペースを作り、3位以下の選手をちぎり、スプリントで萩原を追い詰めて2位。女子ロード界のスリムクラブと呼ぼう。あるいはスギちゃん。

 中盤から実力通りに10数人に絞られた中で、ラスト2ラップの前にこの集団が分裂。仕掛けたのは與那嶺らしい。福本、豊岡、森本らがついていけずに、萩原、與那嶺、金子、上野、片山の5人に。ラストの登りでペースアップ(これも與那嶺が仕掛けたらしい)。学連ナンバーワンも、クロスカントリーの女王もべっぴんさんも遅れていく。しかし萩原をちぎることはできず、ラスト100mで腰を上げた萩原が逃げきって優勝。動画を見ると最後追い上げられているから、まさに一瞬の最適のタイミングで仕掛けたと言える。
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ゴール前150m、つき位置でタイミングを伺う萩原



 いろいろネットで検索してみたところ、與那嶺恵里は筑波大学体育専門学群の現役学生で、大学では軟式庭球部に所属していたほか、ランニングの大会にも出場している。高校は超難関のお嬢様学校神戸女学院自転車競技を始めたのは昨年の7月。戦績は去年の沖縄市民女子50km9位とか、今年のJCRC第3戦群馬Wクラスで優勝とかチャレンジ富士200km女子ソロ4位とか。去年の10月に落車で鎖骨骨折している。

366日。えんじょい。じてんしゃらいふ。
 このブログを読むと、才能だけで走っているぽっと出の天才ではなくって、かなりハードなトレーニングをしているのがわかる。


 萩原は今後のことを考えると勝った気がしないんじゃなかろうか。今日の與那嶺の走りを見ていると全日本TTはかなりの確率で彼女のものになりそう。


萩原麻由子が貫禄の3連覇 與那嶺恵理が2位と大健闘 | cyclowired